MENU

支援の現場から FIELD NOTES / 004

サンクスメールを、
購入後の安心へ。

例文と、メールの接点を見直した
EC支援事例

その一通は、送れているだけ?
お客様の「次に知りたい」に応えていますか。

初回公開

届いた荷物からお礼のメールを通じて購入者につながるイメージ
買ってくださった後にも、役に立つ一通を。
まずは、ここだけ。

30秒で分かる
今回の話。

現場の話を読む ↓

サンクスメールは、
購入後の「困った」を減らす接点。

  1. 自動送信の文面を、お客様の状況に合わせて見直す。
  2. 企業Aでは、メール全体の売上が前年同月比+60.7%。複数施策が並行した結果。
  3. 注文に必要な連絡と販促を分け、同意・内容・タイミングを確認する。

メール経由売上の伸びと、LTVの向上は別々に評価します。

01 / 支援の記録から

その「ありがとう」は、
初期設定のままになっていませんか。

購入が完了すると、自動で届く一通のメール。毎日、問題なく送れている。だからこそ、内容を読み直す機会は少なくなります。

現場担当者から聞くのは、CRMを導入していても、サンクスメールの目的や文面が以前のまま、という話です。

一方で、お客様が気にしていることは具体的です。「注文は通った?」「いつ届く?」「届いたら、どう保管すればいい?」。購入直後の関心が高い時こそ、その疑問に応えられます。

サンクスメールとは、購入・申し込み・問い合わせなどの行動に対し、お礼と必要な情報を伝えるメールです。本記事ではECサイトの購入後メールを中心に、PRETAKEの支援記録を読み解きます。

社内資料と現場担当者の補足をもとに編集。支援先の社名・ブランド名・商品名は匿名化しています。掲載例文は編集部の作成例です。

02 / 見直すのは、文章だけではない

売りたい情報より先に、
今、必要な情報を届ける。

今回の企業Aでは、購入後の接点が弱く、再購入につながる導線に課題がありました。購入後メールの配信、顧客ごとのセグメント分け、パーソナライズ、頻度の最適化を継続しています。

誰に届けるか

購入履歴から考える

初めてか、リピートか。
自宅用か、贈り物か。

何を届けるか

その人の疑問に答える

配送・保存・使い方。
商品を楽しむための情報へ。

購入履歴と配信目的を結び付ける考え方。実際の配信条件は、同意状況と商品特性に合わせます。

大切なのは、単に送信数を増やすことではありません。たとえば食品なら、到着前に保存場所を準備できる案内、到着後においしく食べられる説明が役立ちます。贈答用の商品を買った方に、自分で食べる前提のメールを送らない配慮も必要です。

03 / 数字に表れた変化

メール経由の売上は、
どう変わったのでしょう。

2026年6月の月次レポートでは、前年の同じ月と比較したメールの売上増加が確認できます。メルマガとサンクスメールの計測区分を分けて見てみます。

サンクスメール
計測区分
+1,443%

当月売上 746,898円
pon / email

メルマガ計測区分+29.6%

当月売上 2,825,547円
newsletter / email

メールチャネル全体+60.7%

月次報告の集計値
各区分の伸び率とは別指標

企業A「2026年6月度 月次報告レポート」3・5・8枚目。対象:2026年6月1〜30日、比較:2025年6月。売上と前年同月比は原資料の記載値。上の増加率を足し合わせることはできません。

「+1,443%」は、元の水準のおよそ15.43倍を意味します。ただし、前年の計測区分の規模が小さければ、伸び率は大きくなります。売上の実額と一緒に確認することが重要です。

「一通変えれば売上が15倍」
という結果ではありません。

同じ月には、季節のギフトに合わせたCRM連動配信や商品施策も進んでいました。議事録には、前年より主力商品の販売期間を長く確保できた事情も記録されています。

この資料だけでは、サンクスメール単独の因果や、配信をしなかった場合との差は分かりません。計測区分への売上の帰属と、純粋な増分効果は区別します。

数字の読み方
メルマガ区分の+29.6%と、メール全体の+60.7%を同じ値として扱っていません。サンクスメールの前年売上の厳密値は原資料にないため、丸められた伸び率から逆算して掲載していません。リピート率・LTVの改善幅も、この記録からは断定していません。

04 / 外部の公開事例から

届く前と、届いた後。
伝える順番にも意味がある。

別の食品EC企業Bの公開事例では、メルマガ経由売上が4年で10倍以上に伸びたと報告されています。増加率で表すと900%以上です。これはメール施策全体の実績であり、PRETAKEの支援実績ではありません。

参考になるのは、到着前の保存方法、到着後の楽しみ方、消費後の再購入提案という順序への見直し。購入商品や顧客の状況に合わせ、必要な情報が必要な時に届くよう設計しています。出典:futureshopの公開セミナーレポート

本文では企業Bの社名を省略しています。リンク先は企業名が掲載された公開資料です。

1注文直後

注文受付と
今後の流れを確認

2到着前後

保存・使い方で
不安を減らす

3利用した後

感想を聞き、
次の提案を考える

編集部が整理した配信設計の流れ。販促にあたる内容は、配信同意などの条件を確認して実施します。

ここで持ち帰りたいのは、メールを増やす技術以上に「受け取る人の時間に合わせる」という視点です。商品がまだ届いていないのにレビューをお願いされても、お客様は困ってしまいます。

05 / 今日、自社で確かめるなら

まず一通、
お客様として読んでみる。

管理画面のテンプレートだけでなく、テスト注文で実際に届くメールを確認します。スマートフォンで開いたとき、必要な情報をすぐ見つけられるでしょうか。

  • 誰から、何の連絡かが件名でわかる?
  • 注文内容と次の手続きが分かる?
  • 困ったときの相談先に進める?
  • 配信目的と同意の設定が合っている?

担当者だけでなく、店舗や受注業務を担当するスタッフにも読んでもらうと、問い合わせで多い疑問や案内の不足を把握できます。作成した文面は一度きりで完成とせず、運用の中で育てていきます。

ここからは、詳しく。

例文・配信設定・効果測定を、
自社の運用に落とし込む。

すぐ使える文面の骨組みと、運営時の注意点をまとめました。目次から必要な項目を選べます。

サンクスメールの役割と、メルマガとの違い

サンクスメールは、お客様の行動を受けて送るお礼の連絡です。注文確認を兼ねる場合もあります。一方、メルマガは新商品やイベントなどを継続的に案内する配信で、ステップメールは、申し込みや購入を起点に、あらかじめ決めたシナリオに沿って送る仕組みです。

これらの名前は、配信できる範囲を保証するものではありません。システムの機能名より、本文の目的と内容で整理します。参考:シナジーマーケティングのサンクスメール解説

目的から見るメールの種類
種類主な役割確認する点
注文確認・発送通知受付内容や配送予定を伝える注文情報と処理状況の正確さ
購入後のフォロー保存方法や使い方を伝える商品・到着状況と配信目的
メルマガ・販促ステップ再購入や関連商品の検討を促す広告配信の条件と解除方法

自動化には、対応の漏れを減らし、業務を効率化できるメリットがあります。ただ、間違った設定もそのまま繰り返されるのがデメリットです。信頼関係を構築するには、導入時の設定と、継続的な点検の両方が欠かせません。

サンクスメールの書き方と例文

基本は、件名、宛名、感謝、受付内容、次の行動、連絡先の順です。長い会社紹介よりも、必要な情報を先に記載すると読みやすくなります。以下は自社の商品・規約・対応時間に合わせて編集するテンプレートです。

件名注文を受け付けました|[ショップ名]
最初に

お礼と、受付が完了したこと

知りたいこと

商品・金額・発送予定・確認URL

困ったとき

返信方法・窓口・対応時間

一通の中で、読む人が迷わない情報の順番。

例文1|購入・注文受付のお礼

件名:ご注文を受け付けました[注文番号]|[ショップ名]

[お客様のお名前]様

このたびは[ショップ名]をご利用いただき、誠にありがとうございます。下記の内容でご注文を受け付けました。

注文番号:[番号]
商品名・数量:[商品名][数量]
合計金額:[送料等を含む金額]
お支払い方法:[方法]
発送予定日:[確認済みの予定日]

ご注文の詳細・配送先の確認はこちら:[注文確認ページのURL]
発送が完了しましたら、配送状況の確認方法を別途ご案内します。

ご不明な点がございましたら、[問い合わせフォームのURL]からお気軽にご連絡ください。
商品のお届けまで、どうぞよろしくお願いいたします。

[会社名・ショップ名]
[問い合わせ先メールアドレス・電話番号]
[対応日時]

入金前・在庫確認前の場合は、「入金を確認しました」「発送が確定しました」と書いてはいけません。受付と契約成立の扱いも、自社の利用規約に合わせます。返信不可のアドレスから送る際は、その旨と利用可能な窓口を必ず明記します。

例文2|購入商品に合わせたフォロー

保存・使い方の案内例です。契約上必要なサポートか、広告配信かを実際の内容で確認してから利用してください。

件名:[商品名]をお楽しみいただくための保存方法|[ショップ名]

[お名前]様

先日は[商品名]をお選びいただき、ありがとうございました。商品が届いた後に役立つ、保存方法と使い方をご案内します。

保存のポイント:[商品表示に沿った保存温度・開封後の注意]
使い方の詳細:[説明ページのURL]

お届けした商品に気になることがありましたら、[サポート窓口]までお知らせください。お客様に安心してお使いいただけるよう対応いたします。

[ショップ名・連絡先・対応時間]

食品の保存温度、賞味期限、アレルゲンなどは商品ごとの表示と一致させます。購入品が異なる方に同じ案内を送り、誤った扱い方を伝えないよう注意してください。

例文3|同意のある方への、次回購入の案内

件名:[購入商品]を楽しむ、次の組み合わせのご紹介|[ショップ名]

[お名前]様

先日はご購入いただき、ありがとうございました。[購入商品]と合わせて楽しめる[関連商品]をご紹介します。[相性や利用シーンを具体的に説明]

詳しい内容・価格はこちら:[商品ページのURL]
ご自宅の在庫やご利用のペースに合わせて、ご検討いただけますと幸いです。

[配信元の表示・連絡先]
このメールは、商品情報の配信に同意いただいた方へお送りしています。
配信停止・設定変更:[解除URL]

限定クーポンを入れる場合は、期限、対象商品、最低購入金額、併用条件を明示します。値引きで転換率を上げるだけでなく、利益が残るかも確認しましょう。上記は販売効果を保証する文面ではありません。

購入以外の場面でも、約束を明確にする

資料請求なら「お申し込みありがとうございます。資料のダウンロードはこちら[URL]」、問い合わせなら「内容を受け付けました。[対応目安]までにご返信します」と、次の手続きが分かる一文を入れます。

セミナーやイベントへの参加受付では、開催日時・会場や参加URL・変更方法を案内します。無料の資料でも、その後の営業・広告配信を無条件に始めてよいわけではありません。受け付けた行動と、約束した対応をそろえることが基本です。

配信タイミングと設定のチェック一覧

注文確認は、受付後できるだけ速やかに送信します。発送通知は実際の出荷と連携し、使い方やレビュー依頼は到着・利用の状況に合わせます。予約商品や遅延のある注文では、購入日からの固定日数だけで送ると、案内が前後する可能性があります。

  1. 目的を一つ決める。受付確認、使い方のサポート、再購入の提案など、最大の目的を決めます。
  2. 対象者と除外条件を決める。初回・リピート、購入商品、同意状況を確認。キャンセル・返品・配送遅延時の停止条件も設定します。
  3. タイミングと重複を点検する。CRMとECシステムの両方から同じメールが届いていないか。LINEと同時に通知しすぎていないかを確認します。
  4. 実際の受信画面で確かめる。名前の差し込み、改行、リンク、画像を非表示にした場合の本文、スマートフォンでの見やすさを確認します。
  5. 配信結果から改善する。届く割合、クリック、購入、解除、苦情を見て、内容と配信頻度を調整します。

たとえば約30日で使い切る商品の場合、20〜25日後を再購入案内の検証候補にできます。ただし、これは編集部の設計例です。購入数量や消費ペースによって異なるため、実際の再購入間隔から調整します。贈り物や長期保存品にも一律に適用しません。

ドレッシングに合う野菜、肉料理に合うソースなど、関連商品の提案も選択肢です。商品特徴と利用シーンが合っている理由を伝え、不要な方へは送らない仕組みにします。レビューでは良い評価だけを求めず、率直な感想や困りごとを聞く姿勢を大切にします。

メールが届くための技術面も確認します。Gmailの要件では、すべての送信者にSPFまたはDKIM、大量送信者にはSPF・DKIM・DMARCなどが求められます。送信規模と配信種別に合う認証、配信解除、迷惑メール対策を設定してください。出典:Google「メール送信者のガイドライン」

効果測定は、開封率からLTVまで分けて見る

購入に関連する連絡は関心を持って確認してもらえる接点ですが、「サンクスメールは必ず既読率が高い」とは断定できません。開封率と、実際に読まれた割合も同じではありません。

Appleのメールプライバシー保護では、利用者が開くかどうかにかかわらず、リモートコンテンツがバックグラウンドで取得される場合があります。開封データだけで評価せず、クリックや注文も確認します。出典:Apple「メールプライバシー保護とプライバシー」

1

届いた・役立った配信成功、クリック、問い合わせの変化

2

次の購入につながったメール経由売上、再購入率、再購入までの日数

3

長期の利益につながった同じ観測期間での累積売上・粗利、運用コスト

接点の改善、再購入、LTVを順番に検証。上の指標だけで、下の成果を断定しません。

配信ごとにURLの計測用パラメータをそろえ、メルマガ、購入後フォロー、LINEを区別します。売上の帰属ルールや集計期間を変更した場合は、前後比較に影響があるため記録を残してください。

再購入率は、例えば「初回購入者のうち90日以内に再購入した人数÷90日間観測できた初回購入者数」で定義します。LTVを比べる場合も、購入月・商品・顧客層・観測期間をそろえます。90日は測定例で、商品の購入周期に合わせて決めます。

可能なら、取引上必要な通知は全員に維持したうえで、同意のある顧客の販促配信だけを対象に比較検証します。配信した群と配信しなかった群で、売上だけでなく返品・利益・解除も比較すると、施策の増分効果を判断しやすくなります。

会員情報と購入履歴のつながりを整える段階については、関連コラム「LTVの罠は、購入の先にある。」も参考になります。集客、購入、その後のコミュニケーションを一続きの顧客体験として点検しましょう。

サンクスメールのよくある質問

サンクスメールとサンキューメールは違いますか?

どちらも、お礼を伝えるメールを指して使われます。呼び方より、注文確認なのか、フォローなのか、販促なのかを明確にすることが重要です。

自動返信のままでも問題ありませんか?

情報が正確で、お客様に必要な内容が届いていれば、自動返信自体は有効です。初期設定のまま更新されていない発送予定や、使えないリンクがないかを点検しましょう。

メルマガに同意していない方にも送れますか?

注文確認など取引上必要な連絡と、広告目的のメールを区別します。「サンクス」という名前だけで広告配信が許可されるわけではありません。付随広告の例外を含む法令上の条件と、利用サービスの規約を確認します。

LINEも一緒に使う方が良いですか?

お客様が選んだ受信方法や、通知の内容に合わせて判断します。同じ案内が複数のチャネルから重複すると負担になります。LINE側の配信条件や利用者の意思を確認し、メールとの役割を分けます。

何回送れば、リピート率が上がりますか?

一律の正解はありません。商品の到着、使い切る時期、初回・既存顧客の違いに合わせて設計します。頻度が高くなるほど効果が高まるとは限らず、解除や苦情が増えていないかも確かめます。

事例と同じツールなら、同じ成果になりますか?

なりません。ツールの導入事例は参考ですが、商品、顧客、季節性、配信対象、計測方法によって結果は変わります。自社の現状と目的を整理し、小さく検証することから始めてください。

NEXT STEP

自社の「購入後の接点」を、
一緒に見直す。

初期設定のままのメール、つながっていない顧客情報。
文面・タイミング・計測を、実際の運用から整理します。

PRETAKEのEC伴走支援を見る ↗

この記事の書き手

山仲 PRETAKE編集部

PRETAKEの支援記録と現場担当者の補足をもとに、購入後の顧客体験と数字の読み方を整理しています。

人物アイコンは提供素材。立体イラストは解説用で、実際の顧客や支援現場を描いたものではありません。

根拠資料と編集方針

文・編集:PRETAKE編集部 山仲。公開日:2026年10月22日。社内記録の事実、外部の公開事例、編集部の提案を区別しています。

例文・配信日程は編集部の提案であり、企業A・Bの実際のメール文面ではありません。売上の伸びを将来の成果やLTV向上の保証としていません。

LET’S TALK

「自社の場合は?」も、
お聞かせください。

記事を読んで気になったことや、今のお困りごと。
貴社の状況に合わせて、一緒に考えます。

初回無料オンライン約1時間

Webサイトや公開情報をリサーチし、2〜3営業日以内に担当者からご連絡。
日程を調整し、診断レポートと改善案をご説明します。