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インフルエンサーマーケティングで見習いたい5つの企業
インフルエンサーマーケティングは今では多くの企業が行っています。
「フォロワー数が少し増えただけ」「あまり効果がなかった」といった企業も多くある中、大きな成果を伸ばした企業も多数存在します。
そんな企業の紹介と、「なぜ効果があったのか」という理由を、わかりやすくお伝えします。
ユーザーは「企業名」ではなく「投稿」を見てフォローすると言われる昨今のSNS事情。
ちょっとしたコツで大きく変わるInstagram活用ポイントを、ぜひ見逃さず真似してみてください。
今では主流だが当時は斬新だった『ハーゲンダッツジャパン』の画像表現
アメリカ発祥の世界的規模のアイスクリームメーカー「ハーゲンダッツ」。
もちろん、日本でもハーゲンダッツは「ちょっと贅沢な時間に食べたいアイス」として大人気で、ハーゲンダッツジャパンの運営するInstagramも多くのフォロワーを抱えています。
その人気っぷりは2019年7月の段階でフォロワー数が21万2千人もいるということからもわかるでしょう。
タニタなどに並ぶ、食品&飲料業界のトップインフルエンサーとも言えます。
そのハーゲンダッツジャパン、確かに元々フォロワー数が多いこともあったのですが、どうしてここまでフォロワー数を伸ばせたのか……というと、Instagramの画像表示の仕組みを利用した、独特の投稿方法が話題となったという部分が大きいのです。
Instagramのプロフィール画面から見られる投稿一覧には、正方形の画像がざっと12枚ほどスマホ画面から一望できるような仕組みになっています。
その投稿一覧を利用して、『9枚で1つの大きな画像』となるような、ポスターチックな投稿をしているのです。
元々おしゃれなアイスとInstagramの相性はよいため、インスタ映えはよいハーゲンダッツジャパンの投稿。
こちらは投稿の枚数の関係で現在ズレが生じてしまいましたが、このように複数枚の投稿によって、かわいい大きな1枚のポスターのような画像が見られるのです。
このようなちょっとしたアイデア(もちろん、このような写真を撮ることも技術が必要なので大変ですが)や、商品をいかにおいしそうに見せるかといった、投稿1枚1枚に対する情熱や工夫が、フォロワー数を大きく増やした要因ではないでしょうか。
因みに、この大きな投稿の他に、ハーゲンダッツを使ったオリジナルレシピなども公開しているため、見ているだけではない、ユーザーの購買意欲を高めるInstagramとなっているのも、ハーゲンダッツジャパンの特徴です。
複数のSNSを使いこなす『ローソン』のInstagram活用法
日本の3大コンビニエンスストアの一つ、ローソンは複数のSNSを使いこなしていることでも有名です。
各SNSに1日1投稿を行っており、Instagramでも他の投稿とあまり変わらない「新商品の紹介」や「キャンペーン情報」を投稿しているのですが、ローソンがすごいところは「ただ投稿して終わり」というだけではないところ。
とはいえ、ハーゲンダッツジャパンのように、投稿写真の工夫を凝らしたアイデア勝負というわけではなく、「知的戦略」をメインに活用しているのです。
ローソンのInstagram運用目的は「商品認知」と「ブランディング」がメイン。
ですが、Instagramはどうしてもタイムラインが流れていってしまいます。
そのため、エンゲージメントなどを確認し、反応が良い物をFacebookにも投稿するなど、各SNSに繋がりを持たせた運用方法を行っているのです。
Instagramは他のSNSに比べエンゲージメント数などを確認しやすく、投稿の反応を見やすいという利点を生かし、タイムラインが流れやすいという欠点をFacebookに投稿するという方法で補う……。
まさに各SNSの特徴を掴んだ使い方です。
もちろん、Instagram内でも「#foodstagram」などといった造語タグを残し、流れやすい投稿を少しでも目に留まりやすくする方法を編み出しています。
SNSを複数運営するというのはなかなか大変なことなのですが、コンテンツの今日をしやすいのも昨今SNSなので、そうしたメリットを最大限に生かした使い方は見習いたいところでしょう。
季節のブランディング力なら『コカ・コーラジャパン』
世界共通の飲み物といえば、水やペリエをおいて、「コーラ」がトップに上がるでしょう。
日本でも多くの人に愛されているコーラは、海外では『病気の時にもコーラ』と言われるほど、もっともっと日常的に飲用されている飲み物なのです。
そんなコカ・コーラの日本法人、コカ・コーラジャパンのInstagramは「シーズン」によってブランディングしているというのが特徴。
ハーゲンダッツと異なり、コーラと言えばほぼ「あのコーラ」しかないため、バリエーションがどうしても少なくなりがち。
ですが、そこを「その季節の飲み方」として紹介していくポイントがあったのです。
例えば、クリスマスには「クリスマスラベルのコーラ」、お花見の時期には「お花見ボトルのコーラ」。夏になれば「花火と屋台と瓶コーラ」といった王道の投稿を。
見ているだけで季節を感じるコーラのInstagramは、「飽きられないブランディング」を心がけたものとなっています。
ユニークなInstagramと言えば『チキンラーメン』
インスタントラーメンと聞いて、パッと出てくるのが「チャルメラ」「カップヌードル」そして「チキンラーメン」ではないでしょうか。
チキンラーメンには可愛い「ひよこちゃん」というイメージキャラクターがいるのですが、そのキャラクターを前面に出したのが、チキンラーメンの公式Instagram。
ラーメン自体ではなく「イメージキャラクターを前面に?」と不思議に思われる方もいるかと思いますが、マスコットキャラクターがいる場合、そのキャラを前面に出したInstagramを作ることもブランディングの一つ。
マスコットキャラクターを使うことで、広告っぽさを感じさせることなく、商品や関連グッズの紹介ができますし、まさに「オリジナルのインフルエンサー」を雇っているようなものです。
また、マスコットキャラクターの人気がある場合、そのキャラを動かしてCMのような投稿をすることもできるため、非常に投稿の幅が広がります。
もちろん、マスコットキャラクター=「その商品」を連想できるほどの周知される必要がありますが、これが成功した場合は、「写真で伝える」ということが大切なInstagramでは大いに役立つことでしょう。
キャンペーンの告知にInstagramを利用する『Godiva』
高級チョコレートと言えばな「Godiva」。
Godivaは元々ベルギー王室御用達だったのですが、日本でもゴディバジャパンとして公式アカウントができています。
このゴディバジャパンのInstagramの特徴は、「キャンペーン」や「イベント情報」の告知に特化している、という点です。
元々SNSはキャンペーン情報などの「お知らせ」を投稿するのに向いている環境ですので、「プレゼントキャンペーン」や「新作のお知らせ」などは広がりやすいのです。
もちろん、ハッシュタグを利用した「ハッシュタグキャンペーン」なども積極的に利用しており、フォロワーに「フォローする価値のあるアカウント」ということを示す、有効的な利用法をしているといえるでしょう。
- ハッシュタグキャンペーンとは
- 「#〇〇というハッシュタグをつけて当社の商品を投稿すると、抽選で〇名様に新商品をプレゼント」
などといった、フォロワーをインフルエンサーとするキャンペーンのこと。
このようなキャンペーン投稿を多くすることによって、フォロワーには「フォローする価値のあるアカウント」ということを示し、フォロワーではない方には「勢いのあるブランド」「流行りのブランド」というイメージを与えることもできるため、ブランディング効果としてはかなり深いところを突いているでしょう。
まとめると……
- ハーゲンダッツジャパンからは、「投稿写真の工夫」「9枚の画像で1つの絵とするアイデア」
- ローソンからは、「Instagramの投稿の反響を見て、他のSNSにも投稿する」「SNS同士を関連付ける戦略」
- コカ・コーラジャパンからは、「取り扱い商品が少なくとも、四季折々に合わせた投稿をする」「〇〇の日、といった飽きられないブランディングをする投稿」
- チキンラーメンからは、「イメージキャラクターを前面に出した投稿」「イメージキャラクターを公式とするアイデア」
- ゴディバジャパンからは、「キャンペーン情報を積極的にInstagramで投稿する」「ハッシュタグキャンペーンの利用価値」
この5つの企業から、これ程の学びたい部分をピックアップすることができました。
他にも、人気のある企業Instagramアカウントは、必ず何かしらの工夫を凝らしているはずですので、気になった企業のアカウントをよく分析してみるのも良いでしょう。
番外編:まさかのホラー映画のInstagram
ジャパン・ホラーで1位2位を争う、「呪怨」の公式アカウント。
それがまさかの『伽椰子と俊雄のほのぼの親子日記』という、呪われた二人の何気ない日常を投稿したアカウントだとは、誰も思いもよらなかったでしょう。
ホラー映画とはかけ離れた、呪怨の伽椰子と俊雄の親子のワンシーンを撮ったInstagramはたちまちネットでも話題になり、67万7千人ものフォロワーを得るまでに至るという、想像の斜め上をいくアイデア。
映画の宣伝にはもちろん、「ホラーが怖くて観られなかった」という層にも「ほのぼのして可愛い!!」と人気になり、コラボ商品の宣伝にも一役買っています。
イメージを大切にするのは良いのですが、このように、「Instagramでは正反対のイメージで」というアイデアも、非常に使えるやり方かもしれません。