遊び半分のアイデアが奇跡に繋がるのがWEBコンテンツ
2012年と少し前の記事ですが、中国にあるインターネット・ショッピングサイト(イメージとしては日本の楽天のようなもの)に出店している、ファッション専門店の「Yecoo」というサイトで、おじいちゃんをモデルにしたところ、なんと5倍もの売上の伸びを記録した……というニュースがありました。
ニュース元サイト⇒dailymail
おじいちゃんの年齢は当時72歳。
客層は10代の女性向け……。
客層とは真逆なモデルでなぜ、こんな奇跡が起こったのかというと……。
「なんとなく……」が生み出した奇跡
中国で洋服の専門店サイトを営む「Yueko」の経営者の女性は、数あるファッションストアに押されて、売上に伸び悩んでいました。
しかも、モデルを雇うにも「Yueko」が取り扱っている洋服をおしゃれに着こなしてくれるモデルが見つからない……。
今ならInstagramから、インフルエンサーを探し、モデルもお願いすることが可能だったかもしれませんが、2012年はまだInstagramができて2年目。
実はこの頃のInstagramは、ようやくAndroid版がリリースされたという年だったのです。
そんなわけでInstagramにも頼る事ができず、悩みに明け暮れるある日、彼女の祖父である「劉謙平」おじいちゃんがお店を手伝いに来てくれました。
おじいちゃんは身長170センチ、体重50キロと、そんじょそこらのモデルよりももしかすると良い体型。
しかも、おじいちゃんはファッションに興味があり、検品用の箱から出した服を組み合わせては、「このトップスにはこのボトムが似合うね」「これとこれの上に、このコートを合わせると格好良くなるね」と、なんと自分で着てみたりもしていたのです。
それを見た経営者であり、孫娘である女性は冗談半分、面白半分でおじいちゃんをモデルに写真を撮って、サイトに使用してみたのです。
画像引用:dailymail
それがなんと話題を呼び、反響が反響を呼んで、売上が5倍増。
すらりと伸びた美脚、センスの良いファッションコーデ、ナイスなポージングと意外性が大いに受けて、おじいちゃん自体の人気まで出てしまったそうです。
この話題は全世界に
画像引用:dailymail
この72歳のおじいちゃんモデルの話は、中国だけにとどまらず、全世界に拡散。
さらにニュースとなり、世界中からアクセスが来るように。
とは言え、おじいちゃんモデルは、モデルが見つかる迄の臨時のつもりで、新しいモデルが見つかれば交代する……と孫娘は言っているのですが、「仕事は楽しむ」をモットーにしているおじいちゃんが「またやりたい」と言えば、再びモデルとして登場することもあるとのこと。
普段は農業を営むおじいちゃんが、このような脚光を浴びるようになれるのもWEBコンテンツの面白さ。
もし、これが大手のお堅いブランド会社であれば、「検品の手伝いにきたおじいさんをモデルに!? なにを言っているんだ!!」と上司に怒られて終わり……というケースがほとんどではないでしょうか?
「試しに」
「面白そうだから」
「やってみようよ」
そうした気軽な心持ちで色々な事を試せるというのは、WEBならでは。
そして、今の時代やこれからの時代に最も必要な事かもしれません。
意外性が重要な時代に
インターネットが生まれて、医学と同等……いや、それ以上のスピードで技術や文化が進化するようになりました。
江戸時代に一般の人が1年かけて仕入れる情報・知識を、今の人たちはたった1日で吸収しているそうです。
それでは昨日までのことが当たり前になり、一昨日の話が退屈な物になるのは当然のことかもしれません。
この「おじいちゃんをモデルにしてみよう」と考えた孫娘には、「もしかしたら売上が伸びるかも」なんて考えはなかったかもしれませんが、でももしここで「おじいちゃんをティーン向けのサイトのモデルにするなんてあり得ない」と考えたら、こんな風に世界中に注目されることもなかったでしょう。
WEBマーケティングと意外性。
WEBマーケティングとお試し。
この二つはとても相性の良い物なので、もし、「インフルエンサーマーケティングをやってみたいけど、躊躇いが……」と思っている方がいましたら、ぜひ、「お試し」のつもりでプレテイクに相談してみてはいかがでしょうか。
モデル一つで変わる世界
もう一つ重要なことは、同じ商品説明でも「モデル一つで大きく変わる」ということ。
同じ洋服を紹介しているだけにもかかわらず、「すらりとしたセンスのよいおじいさんがモデル」というだけで、インパクトが5倍にも10倍にもなります。
いままで扱ってきた商品でも売上が伸びない……という場合は、心機一転。
少し斬新かと思えるくらいの手段を持って、新しいことに挑戦してみるのも大切な事ではないでしょうか?
おじいちゃんをモデルにする……なんてことはしないにしても、広告のやり方を変えてみるだけでも、ガラリと状況が変わるかもしれません。