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インフルエンサーマーケティングで効果を得る理由は心理学が絡んでいた
経営学ならずとも、経営には「心理学」は必要不可欠なことは、多くの方がご存知でしょう。
心理学はともすればマーケティングの効果を2倍にも3倍にもしてくれます。
そんな心理学は、実は、すでにインフルエンサーマーケティングでかなり広く使われていたのです。
知らずに使っていた消費者心理学を科学的に解明し、そしてインフルエンサーマーケティングをこれから使うにあたりどのような消費者心理学を使っていけばよいのか。
この記事を読めばすべて丸わかりになるよう、お伝えいたします。
元々「口コミマーケティング」なるものは存在していた
口コミマーケティングとは、読んで字のごとく「口コミ」を利用して認知を広めていくマーケティング手法のこと。
口コミマーケティングと偉そうに言ってますが、大昔から人間が本能的に使ってきた手法で、例えば「土用の丑の日」は、大阪のとある商家が「土用の丑の日にウナギを食べるとその年は1年息災で過ごせられますよ」ということを、近所にふれこみ、それを聞いたご近所さんがさらに遠くの親戚などに話し……と、だんだんと広がっていったことから、現代に至るまで土用の丑の日のウナギの習慣が根付いたのです。
このような大きく広まるような口コミに限らず、ご近所さんの奥さんがおすすめしてくれた洗剤を購入する、信頼している医師がすすめる食材を買ってみる、頭の良い友人がいいと言っていた参考書と同じものを買ってみるといったこも「口コミ」になり、こうした口コミを利用したマーケティングを「口コミマーケティング」と言っているのです。
戦前の日本は、テレビなどもありませんでしたので、頼りになるのはご近所さんなどの口コミくらい。
まさに口コミマーケティングが営業の基本でした。
そして高度成長期を迎えると、テレビというものが一般化され、多くの人々は「テレビで言っていることがすべて」と思い込むようになってきました。
ですが、この10年20年で世界は大きく変わりました。
インターネットが普及し、テレビの言っていることよりも、ネット上の情報……ネット上の個人が使った感想のほうがより信頼たるものだという認識が増えたのです。
もちろん、高齢者の中にはいまだに「ネットの情報はすべて怪しい、テレビの情報がすべてだ」と考える人もいますが、消費者の大半となる若年層、中年層は一般消費者からの口コミの方を聞いて購入する人が大半になってきました。
「よく知った人がすすめる商品はよいものだ」という心理は、大昔から人間に根付いた本能のようなものだったのです。
ウィンザー効果がインフルエンンサーマーケティングの基本
ウィンザー効果とは聞いたことのない専門用語のようですが、簡単に言うと「直接伝えられた情報よりも、第三者を通して伝わった情報の方が信用しやすい」という心理状況のことです。
例えば、あなたが上司に面と向かって「きれいですね!」「背が高くてかっこいいですね!」と言われたらどうでしょう?
たぶん「お世辞だな」と思うのではないでしょうか。
ところが、同僚に「上司があなたのこと、いつもきれいだって言ってたよ」と言った場合、その言葉に信憑性が出てきませんか?
インフルエンサーマーケティングでは、企業が直接「当社が作ったサービスはこんなにも素晴らしい物で……」と伝えるのではなく、第三者であるインフルエンサーが「使ってみた感想として」その情報を伝えているため、見ている者はよりその言葉に信頼性を置いてしまうのです。
マッチングリスク意識を払しょくできるのがインフルエンサー
マッチングリスク意識とは、「自分の選択した物が、じつは効果的ではなかったら……?」と不安に思ってしまう心理のことです。
自信がない……と言えば確かにそれまでなのですが、誰しも「新しく出た物」「高額な物」に関しては、多かれ少なかれ不安を覚えながら購入するものではないでしょうか。
そんな不安を払しょくする……マッチングリスク意識を払しょくためのマーケティング手法として、「返金サービス」等といったことがあるのですが、インフルエンサーマーケティングではさらに「お客様の声」という「あの人が使っておすすめしているのだからきっといい物だろう」という口コミマーケティングの応用を使って、このマッチングリスク意識を解消しているのです。
だからこそ、インフルエンサーマーケティングは企業が直接ガンガンにおすすめしていくよりも、インフルエンサーたちに商品やサービスを紹介してもらった方がよりよい効果が感じられるというわけなのです。
ザイオンス効果こそがインフルエンサーの最たる手法
そして、インフルエンサーマーケティングに欠かせないのが「ザイオンス効果」。
ザイオンス効果とは「人間は接触回数が多ければ多いほど、親近感がわきやすくなる」という心理状況のこと。
例えば、毎日顔を合わせているコンビニ店員なんかは、特にお互いを知っているわけではないのに、初めの頃よりも3か月後の方がより親しくなって、引っ込み思案な人であっても、軽く会釈を交わす程度にもなり得ることがあります。
もちろん、初めから嫌いな物、嫌悪感を覚えているものに関しては、この心理学は通用しません。
毎日ゴキブリを見ていても、発狂はするかもしれませんが、「かわいい」と思えることはないのと同じです。
ですが、このザイオンス効果はインフルエンサーマーケティングにおいてとても重要なキーとなっています。
普段から毎日更新していて、目にしているインフルエンサーさんに対し、フォロワーさんは親しみを感じているはずです。
そのインフルエンサーさんが紹介したものは……?
しかも、「愛用しています」と言って、何度も投稿に上がっていたら?
そうですね。
たまたま町で一瞬見かけた物よりも、ずっと購入してもらえる確率が高くなるのです。
知らずに使っていたバンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは行動心理学の用語で、パレードの先頭を行く楽隊車のことをさしており、「バンドワゴンに乗る」という言葉は、「流行に乗る」「多勢に与する」「勝ち馬に乗る」といった意味合いになります。
つまり、バンドワゴン効果とは「ある製品やサービスに対し、多くの人がそれを支持していればしているほど、より一層多くの人から支持される」という現象のことなのです。
特に日本人は流行り物が好きなため、このバンドワゴン効果を日常的に感じることができるでしょう。
そのため、インフルエンサーが「私もこの〇〇を使っています」と言った場合、それが例えばたった一人のインフルエンサーだったとしても「みんなが使っているからあの製品は良い物だ」と思ってくれるのです。
もちろん、「私も使ってみます!」「私もそれ使いました。いいですよね!!」なんてコメントがあった場合、バンドワゴン効果が更に有効になり、より一層その製品に注目がいくことになるでしょう。
メンタリストDaigoさんに学ぶインフルエンサーに使える心理学
メンタリストDaigoさんは、心理学によって人の行動を変えてしまうほどの、メンタルに関しての王様。
そんなDaigoさんは「フォロワーが増える心理学」というものを発表しました。
これも元々、2013年にジョージア工科大学による研究結果をもとにしたものらしいのですが、インフルエンサーマーケティングをするにあたり、非常に役立つことが書かれていたので、インフルエンサーマーケティングに使う場合と考えてご紹介します。
【投稿内容はポジティブなものに】
例えば、「この商品を作るにあたっての苦労話」をする経営者様もいるかもしれません。
ですが、消費者から見て、その商品を開発するにあたりどれほど苦労したのか……という事は面白い物ではありません。
そういった内容はプロジェクトXに任せ、それよりも「この製品を使うとこんなに便利になりますよ」「このサービスでこんなに楽しい毎日が送れますよ」ということを投稿していく方が、より多くのフォロワーを呼ぶことができるでしょう。
【客観的な情報を投稿する】
これは、ニュースや役立つ情報ほど拡散されやすいということもあり、「当社の秘話」というよりも、やはりインフルエンサーが「こんな風に着こなしてみたら、こんなに可愛く着れました!」等といったような、客観的であり、役立つ投稿の方がより好まれる傾向にあると思います。
【短時間の連投が効果的】
これは、ザイオンス効果と同じようなことなのですが、定期的により多く投稿していく方が、フォロワーさんに気が付いてもらえたり、フォローしてくれる確率もあがるということです。
たしかに、稼働しているかどうかもわからないようなアカウントより、より多くの楽しい投稿をしているアカウントの方がフォローしやすいですよね。
インフルエンサーマーケティングを考えている場合は、1回の投稿で効果を得ようとするのではなく、長期的な目で数をこなしていくと良いでしょう。
心理学も・経済学もプロにお任せする方法がある
このように、インフルエンサーマーケティングは心理学・経営学双方の理論を持って成功するマーケティング手法です。
自分でこのような心理学を学び、駆け引きを駆使するのが好きな方はもちろん自分でやることをお勧めしますが、他の作業があり時間がない、駆け引きが苦手……といった場合は、専門の会社に任してしまうのもありでしょう。
プレテイクでは経験と知識からお客様に一番よいマーケティング手法を選んで、実行していくことが可能です。
心理学も経営学もお任せしたい。
そういった方は、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。