インフルエンサーマーケティング

インフルエンサー採用とインフルエンサーから見た企業とは

エミコ
2019.09.05
就職

最近確立されつつあるインフルエンサー採用とインフルエンサーから見た企業を分析する

近年、就職・採用の方法も寄り新しい物へと改革が止まりません。

大昔は口入屋といった、人材紹介屋さんを介すか、親・親戚・時には大家さんといったごく親しい物の紹介でしか仕事に就くことができなかった日本。

時代は進み、学校からの推薦や、履歴書による就活がメインと変わるようになり、近年では就活サイトなどに自分の履歴を登録し、そこを見た企業からオファーという形で就活をする者も増えてきました。

そんな中、ごく最近からいくつかの企業で始まった「インフルエンサー採用」という新しい就職の方法が話題になるようになりました。

インフルエンサー採用とはいったいどのようなものなのか。

それは企業によってどのような改革をもたらすものなのか。

そして、逆にインフルエンサーに選ばれる企業とは一体どういったものか。

こうした点に焦点をあて、この今新しい、インフルエンサー採用を掘り下げてみましょう。

インフルエンサー採用とは?

インフルエンサー採用

インフルエンサー採用とは、読んで字のごとく、「インフルエンサー」つまり、SNSフォロワーがたくさんいる就活生を選び、採用すること。

SNSの影響力は、昨今では世界を動かしかねないほどの力を持っています。

そんなSNSの影響力に注目した新しい人材の探し方をしているのです。

特にインフルエンサー採用の場合、Instagramでのフォロワー数を重視している会社が多く、「インスタグラマー」としての活動に重点が置かれるでしょう。

始まりは定かではありませんが、株式会社OWNDAYSという眼鏡の会社様がSNSフォロワー数が10,000人以上の方に限り、選考フロー大幅カットで優先的に最終面接へと勧められるリクルート方法を公表したことだと言われています。

今では、OWNDAYS以外での企業でもこのインフルエンサー採用を取り入れ、活用するようになっています。

インフルエンサー採用をする利点

メリット

では、企業がインフルエンサー採用をする利点……というのは何があるのでしょうか。

【クリエイティブ職の場合力量がわかりやすい】

例えば、写真家としてどこかの企業に売り込みをする場合、自分の作品などをまとめた本(ポートフォリオ)を作成し、担当者に見てもらって、自分がどのような作品が作れるのか、どのような技術を持っているのかを判断してもらうのですが、Instagram内の写真を見ることによって、そうしたポートフォリオを見ずとも相手のセンスを把握することができるのです。

これは写真に限らず、デザイン性やイラスト作成の力量やテイストなんかも見ることができますので、こうしたクリエイティブ職については、表現力やセンスを把握しやすいという利点があります。

【営業力やビジネススキルを把握することもできる】

Instagramを更新するだけで、営業力やビジネススキルを把握できるのかと思われるかもしれませんが、「他者から見て共感を得る投稿ができ」「マーケティングをし、フォロワーを獲得し」「事故ブランディングをしていく」といった行動は、営業やビジネスと共通するものがあるのではないでしょうか?

また、「他者から敬遠されるようなことを言わないか」「フォロワーのコメントの対応は礼儀正しくできるか」といったことも見ることができますので、ある程度のビジネスマナーも把握することができるのではないでしょうか。

営業力というのは「影響力」と言ってもよいほど、本人の他者への影響する力が大きく働くものですので、より影響する力の大きいインフルエンサーを企業が欲する理由もそこにあるのかもしれません。

【そもそもの影響力を自社PRに使うこともできる】

少ししたたかな考えではありますが、すでにインフルエンサーとしての影響力があるならば、それが企業のターゲットとマッチするならば、そういった者をを雇うことによって、大きな影響力を得ることができます。

消費者の傾向として、近年では広告を苦手とする節があります。

そういった消費者の視点で商品やサービスの良さを伝えることもできる人材を手に入れられるのは、企業にとって大切なことになってきています。

その他にも、柔軟性のある、最新の企業としての注目を浴びることができる。自社社員としてインフルエンサーを雇用することができるといったいくつかのメリットもあります。

インフルエンサー採用のデメリットも

デメリット

なかなかのメリットを持ったインフルエンサー採用ですが、もちろん、デメリットもあります。

例えば、フォロワー数がどんなに多く、採用基準を満たしていても、インフルエンサーとはいえ人は人。求める人材とマッチしていない場合もあります。

もちろん、フォロワーの層が企業の求めるターゲットとマッチしていなければ、効果は上がりません。

また、ある程度のスキルや能力は見ることは出来ても、当然、ビジネスマナーや仕事としてのレベルは0なので、過度の期待はしてはいけません。

当然、投稿のやり方などを間違えると、ネガティブイメージが出てしまう場合もあり、ステマと思われてしまうことがあります。

表現の幅の広い日本語を使い、言葉の裏を読もうとすることも多い日本では、注意する必要があります。

インフルエンサー採用をしている会社

先ほど紹介した、株式会社OWNDDAYSさんの他、

世界規模のアパレルブランド「株式会社TOKYO BASE」さんではInstagramフォロワー数2,000人以上。又は、WEARフォロワー1,000人以上の大学・大学院・専門・短大・高専卒の方という条件で、エントリーを募集しています。

そして、株式会社Mint’s plannningさんでは、「インフルエンサーになりたい人を採用」という、未来のインフルエンサー採用を行っている珍しいケース。

今はまだ少なく、アパレルや美容系での募集がほとんどですが、これからますます、インフルエンサー採用は広がっていくと思われます。

インフルエンサー採用を考えるならば……

いいね

では、逆にあなたがインフルエンサー採用を狙う側だとしたら、どのようなことを考えて行動したらよいのでしょうか?

まずは、例えば、あなたがおしゃれで、最先端のファッションに敏感。将来はアパレルブランドに就職したいと考えている場合、まずは、「どういった層のフォロワーさんに受ける投稿をすると良いのか」という事を考えると良いでしょう。

例えば、年齢層高めのモードファッションが好きならば、そうした層に受けるファッションアイコンになり得る投稿をしていく。

芸能人のペコさんのように、ポップなファッションでやっていきたいのならば、年齢的にももっと若いフォロワーを対象とした投稿をしていくようにする……こういったことはまずは重要。

もちろん、自分の好みのジャンルで成長できることが一番なのですが、何よりも「どのプラットフォームなら勝負できる自信があるか」といったことが大切でしょう。

それから「いつまでに、どれくらいの人数を増やすかという計画を立てる」などをして、最終的に、「5,000人~1万人以上のフォロワー数を得る」ような目標を立てると良いのではないでしょうか?

インフルエンサー採用の場合、見られるフォロワー数はもっと少ないため、より上の目標を立てておけば、いざという時にスムーズに事が進むでしょう。

選ぶだけじゃないインフルエンサーに「選ばれる」企業とは?

モチベ

いくら雇う側とはいえ、選択は雇われる側にもあります。

インフルエンサーに敬遠される企業の場合、インフルエンサー採用を行った場合でも求職者側から敬遠されてしまうこともあります。

採用の場合での話と少し異なりますが、インフルエンサーに選ばれる企業とそうでない企業の違いも把握しておくとよいかもしれません。

インフルエンサーにとって良いとされている企業は、慣れている・不慣れであるといった細かなことはあるかもしれませんが、「対応が迅速かつ丁寧であること」そして「押し付けずインフルエンサー側の話も聞いてくれる企業」というのは、ありがたい存在として挙げられます。

インフルエンサーとはいえ、もちろん、朝起きて、ご飯を食べて、勉強をしたり、仕事をしたり、そして夜になれば寝るといった、ごく普通の生活をする人間です。

ですので、「依頼のメールを送ったまま放置」「質問をしてもなかなか返答してもらえない」「対応が悪い」といったことがあれば、当然、印象は悪くなります。

これは、どんな企業でも当然のことでしょう。

ですが、モニターの向こう側、Instagramの投稿画面の向こう側となると急に「対人である」という感覚が薄れてしまうことが多いので、注意していきましょう。

また、企業側にはもちろん「こうして欲しい」という意見があって当然かもしれませんが、「こんな提案はどうでしょうか?」とインフルエンサー側から提案しても、「ダメです」と頭から突っぱねてしまうと、やりにくさを感じてしまう方も多いかと思います。

また、インフルエンサー側にもNGというものがあります。

小耳にはさんだ話ですが、ママさんインフルエンサーさんに補正下着のインフルエンスを依頼したのですが、どうしても着衣の状態での投稿がNGだったため、写真のみを投稿したのですが、フォロワーさんが「イメージと違う!」と減ってしまったり、企業側もあまりよい結果が得られなかったりと……という事案もあったそうです。

このように、インフルエンサー側も意見やNGがあるため、「どうしてもこの通りに」と突っぱねることなく、ある程度の柔軟性を持って接していくことも必要でしょう。

 

インフルエンサーとして選ばれる。

インフルエンサーを選ぶ。

双方ともにWINWINの関係で、より効果的なマーケティングができるようになると良いでしょう。